オーデュボンの祈り

オーデュボンの祈り (新潮文庫)

コンビニ強盗に失敗した伊藤は、警察に追われる途中で意識を失い、見知らぬ島で目を覚ます。仙台沖に浮かぶ荻島は150年もの間、外部との交流を持たない孤島だという。そこで人間たちに崇拝されているのは、言葉を話し、未来を予知するというカカシ「優午」だった。しかしある夜、何者かによって優午が「殺害」される。なぜカカシは、自分の死を予測できなかったのか。「オーデュボンの話を聞きなさい」という優午からの最後のメッセージを手掛かりに、伊藤はその死の真相に迫っていく。。

いやぁ、面白いですよ、伊坂作品。これがデビュー作ということで、これまでに読んだ、『ラッシュライフ』とか『重力ピエロ』よりも、文章の運びが慎重な感じがしました。
カカシの優午が作られる節では、なぜか漫画の『うしおととら』を思い出したりなんかしました。想いは宿るのですね。それが、カカシというのが、これまた。

未来は神様のレシピで決まる、という一文が好きです。