柔らかな頬

柔らかな頬 上 (文春文庫)

柔らかな頬 上 (文春文庫)

柔らかな頬 下 (文春文庫)

柔らかな頬 下 (文春文庫)



北海道の田舎町の寒々とした風景と、カスミと内海の観念が小説全体を覆いかぶさっていたような、至極普通の生活をしている一般ピーポーからは、共感が難しい小説かもしれません。


ただこの小説って、主人公のカスミと内海をはじめ、カスミと石川、石川と真菜、蔦枝と和泉と水島、登場人物みんなが通常とは少しズレた男女の関係を身に纏っていて、色んな「愛の形」を暗に提示してるのかも、って読んで一晩たった今は思います。