流星ワゴン (講談社文庫)

流星ワゴン (講談社文庫)

もう死にたいなぁ。。。会社をリストラされ、家族も崩壊、終電終わりの駅前にたたずむ38歳の主人公。その前にふと現れる、5年前に事故で死んだはずの橋本さんの親子と、ワインカラーのオデッセィ。時空を超えて旅をするワゴンの中で、主人公は自分と同い年の父親と遭遇する。
変えられない現実と分かっていながら、過去に大切だった場所を訪れていく物語です。


この物語には、3組の親子が登場する。
主人公・永田さんとその息子、広樹。主人公と、その父親・チュウさん。そして、事故で死んだ橋本さん親子。
読んでいて初めの方では、ワゴンで過去の自分を体験するという、けっこうファンタジー的な物語かと思っていたけど、読み進めるにつれ、それが3組の親子の人間関係に焦点が移っていく。
僕は、社会人2年目ながら、早く結婚したいし、子供ほしいし、できたら男の子の方がええな〜、とか赤ちゃんみたいな妄想の中で生きてるような奴だが、「子供を持つってことは、ひょっとしたら無茶苦茶大変なことやないの!?」と思い知らされた小説でした。

けっこう、良かったです☆