鳥人計画


鳥人計画 (角川文庫)

鳥人計画 (角川文庫)


日本スキージャンプ界期待のホープ・楡井が殺された。ほどなく犯人は彼のコーチ・峰岸であることが判明。一体、彼がどうして。一見単純に見えた殺人事件の背後に隠された、驚くべき「計画」とは!?


コーチが犯人として分かっているのに、動機が分からない。そしてその裏に見え隠れする、ある親子のおそるべき秘密特訓。
初めから終わりまで飽きることなく読めた。東野さんの小説らしく、ふつーに面白い。途中でこいつが犯人とちゃうかなーって思ってた人が、最終的にやっぱり犯人やったから、ちょっと嬉しくなった。予想が当たることって、ほとんどないもん。それにしても、冒頭の奇怪な事象を綴る数ページが、最終的な秘密特訓の伏線になっていて、こういうところは実にお見事。
ミステリとしての物語と平行して、スポーツ選手の苦悩が描かれています。