森のなかの海

この前かった宮本輝「森のなかの海」を全部読み終えた。上下で900ページの大作だったが飽きることもなく読めたんで、なかなか良かった。話しの大筋は、震災をきっかけに夫と離婚した主人公の女性が、その心の傷を癒すため飛騨の山奥に移り住み、その家に震災で親を失った子達10人と暮らし始め、自分の生きるべき道を探す再生の物語である。その中に子どもたちの成長やその飛騨の森に関する謎なんかがあって、大きな柱が何個かある小説だった。僕は前にも書いた通り好きな作家を全部集めるというタイプなので、村上春樹にはまって以来別に他の作家を読もうと思わなかった。それでも昔のやつも含めていくつかの作家の本を読むようになり、いろんな文体に触れてとても学ぶべきことが多かった。しかし他の作家を読めば読むほど「春樹のすばらしさ」、というかなぜ自分が春樹を好きなのかが分かってきた。


なぜこんなことを書いたかというとゼミ仲間のモリモリ君と帰り道春樹について話していたからで、モリモリ君のバイトの先輩でかなりイタイ春樹信者がいるらしく、俺って信者ではないよな〜いや信仰はしてるかも・・・とか思いながら帰ってきたからです。僕が思うところの春樹の良さは小出しに書いていきます。