ようやく今日から観光が始まる。昨夜はたぶん5回は起きたので、寝た気がしない。でもけっこう元気だ。さすがイタリア、ホテルの窓を開けたときの空気はとても気持ちいい。初日に泊まったホテルはミラノの中でもかなり郊外にあり、スイスとの国境近くに位置しているので天気が良ければアルプス山脈も見れるとのこと。この日は、朝が残念ながら曇りだったので、アルプスは見えず。
簡単な朝ご飯を食べて、バスで移動。まずミラノのシンボルであるドゥオモを見る。ドゥオモの意味は忘れたが、確かラテン語だ。でっかい教会みたいなやつである。中には500年かけて造られたのもあるらしく、非常にでかい。最初のドゥオモにいきなり度肝を抜かれた。ビビッた。でかいくせに、かなり細部に渡るまで精巧にできている。小さな人形みたいなオブジェが壁面にいっぱいだった。中のステンドグラスも非常によくできていて、床には小さな星座を描いたタイルが12個並んでいた。何でも天井に一箇所だけ穴が空いていて、その穴からもれる月明かりで、その月が何月か分かるようにらしい。なんてロマンチックなんだ。昔のイタリア人はそうやって神に祈って、星を見て、そして女を口説いたんだ、きっと。

それから、なんとか2世が建てたというアーケードへ。でかい広場だった。そのままスカラ座も見た。スカラ座は閉まっていたので、外から見ただけだが、外から見る分には普通のヨーロッパの建物と変わらなかった。特に何の威厳もなかった。その昔、皇后美智子様がイタリアに訪れた際、その広場に前にある市庁に用事があったそうだが、どーもスカラ座が気になってずっとそちらを見ていたら、「スカラ座の中に入られますか?」と尋ねられたので、「50人以上の警備のみなさんを勝手に変更することはできません」と断ったそうだ。でもあとで結局見たらしい。そんなに有名なのか、スカラ座。あとで調べたら、世界で最も知られたオペラ劇場だそうで。やるなスカラ座。一応記念撮影っと。少しの自由行動で、ダビンチの像を見る。
それから初めての昼食。けっこう期待していたが、レストランは客で溢れかえるあまり料理が期待できそうにない雰囲気。そして出てきた、黄色のリゾット。なんでだ。なぜ黄色い??これはサフランらしいが、基本的に「米」だけだった。あまり具がなく、全部食べきるのはけっこう苦労した。そして次に出てきたのが「ミラノ風カツレツ」。おいおい、料理に「〜風」って付けるのは反則だぜ。お茶を濁しちゃいかんよ。「〜風」ってのに限って、結局ビミョーな味なんだ。今回もそうだった。「ミラノ風カツレツ」はどこの学食にでも置いてあるようなカツレツだった。勢いよく食べたら、5分くらいで食べれた。なんじゃそりゃ。後で聞いたことだが添乗員さん曰く、ある程度の人数のツアーになるとコストの制約と一度に同じ料理を提供しなければならないため、料理のクオリティーには期待しない方がいいそうで。ほーぅ、知らなかったゼ。これは勉強になった。最後に出てきたデザートもめちゃ甘だった。僕は甘いものが苦手だ。だからこの旅行、全編に渡ってデザートに悩まされることになった。イタリアーノよ、なんでそんなに砂糖をぶっかける??
昼からは、ロミオとジュリエットの舞台にもなった世界遺産の都市ベローナへ。ここすごく良かった!!なんというか、街並みが最高だった。ほんとヨーロッパの昔の街並みの典型というか、日本で言うザ・下町みたいな感じだった。ロミオとジュリエットがいつも顔わ合わせていたと言われるベランダにも行った。あの有名なシーンでっせ。そこにはジュリエットの像が立っていて、ジュリエットの右胸に触ると幸せになれるそうだ。おっぱい星人として、もちろん触ったよ。てか揉んできた!ジュリエットの胸を揉むとか、銅像であれ興奮する。男の子も女の子もみんな揉んでいた。天国のロミオは絶対怒ってるぞ、こりゃ。そしてその屋敷の周りの壁面には、紙で「○○と○○、ずっと幸せでいようね」的な文章が至る所で貼り付けられていた。しかもガムで。中には、「エミネム」とかいう字も見えたが、本当にエミネムがラブラブな落書きをしに来てたらうけるな。いつもはあんなに「ふぁっく、ふぁっく」言うてるのに。
ここでの自由行動では、ベローナの街並みをとことん楽しんだ。本当にいいんだよなぁココ。なんかあのダンテの銅像も立っていた。どーもここが出身らしい。やつもこの素晴らしい街から、素晴らしい詞をいっぱい書いたんだろう。創作にはやはり環境が大事だな。

本日はそんな感じでホテルに帰った。晩飯は「ミラノ風魚料理」だった。またやん、とか思ったが、パスタもこの魚料理もまずまず美味かったので、文句は特になし。デザートは甘かった。そしてこのホテルでイタリア2度目の洗礼を受けた。連れが先にシャワーを浴びたので、僕は2番手だったんやけど、今回はまぢ水シャワーだった。さびー、さびーよ〜。めちゃさぶい。外はちょうど0℃とかだ。それなのに水シャワー。トイレの便器とシャワーを分けるのはカーテン一枚。もちろんバスタブなんてない。まじ風邪引きそうになったので、体を洗う時に、なつかしの「乾布摩擦」をやってみた。布は乾いてなかったけど、ゴシゴシ擦りまくったら、ちょっとは温かくなった。俺サバイブしちゃってるよ〜〜とか思って、少しうれしくなった。ほんまにさぶいので、すぐ就寝。三ツ星ホテルは嫌だ〜〜、ってのが今日の一番思ったこと、である。