村上春樹とエヴァンスと。

今日は、1月に1回くらいは必ずあるのんびりとした日曜日。

こんな日には、行くあてもなく横浜まで出て、そこからふらふら。ちょうどバーゲンが始まったところなので、駅近くは人しかいませんでした…てか横浜の人口密度は異常やろ、肩当たりまくりやもん><

なので、人の嵐を避けるためブックオフに行くことに。

軽くCDの棚を見ていたら、ビルエヴァンスの「Waltz for Debby」が紙ジャケットで、1350円やったんで早速お買い上げ。実はジャズって興味はあったんやけど、手を出すことってほとんどないから、思い切って買っちゃいました。

Waltz for Debby

Waltz for Debby

そして次は本の棚。
横浜のブックオフはとにかく品揃えが悪い!
なんつっても狭いから。
今日もまったくいい本にありつけず。

でもハードカバーのコーナーで、村上春樹の最新作「東京奇譚集」を発見。こちらも即買い。

東京奇譚集

東京奇譚集

自分は日記で何度か書いてますとおり、根っからの村上春樹好きで、村上春樹の新作を読むというのは、ミスチルとかくるりとかキャラバンの新作を聴く楽しみと何ら変わらんのやけど、それでもここ最近の春樹にはピンとくるものがなかったので、古本屋に並び始めてからでいいやーって感じやった。

本を読む楽しみというか、どんだけ満員電車やっても、どんだけ眠たくても、たとえ3分でも、1ページでも次に進みたい!!と思わしてくれたのは、春樹の作品に出会ったからです。初期の春樹作品はそれはもうすごいことで。。

でも自分的には、「スプートニクの恋人」でちょっとあれれ、と思い始め、世間で人気を博しまくった「海辺のカフカ」も後半のあるシーンを境に自分の中で非常に落胆することとなり、ナカタさんの猫探しの話しが一番面白いと思う始末。「アフターダーク」においては、特に申しません。

でもね、そんな状況だからこそ、思い出す言葉があります。
昔、スマステで黒澤明監督の特集をやっていた時、大の黒澤ファンの爆笑問題太田光がゲストで出演していた。

ずっとタッグで映画を撮ってきた三船敏郎が世界で活躍し始めるなか、黒澤は自分の映画が周りの雑音で撮れないでいた。そんな中で、数年ぶりに三船の主演以外の『どですかでん』を発表したとき、世間の評価は最悪で「黒澤はもう終わった」と揶揄され、太田自身もこれは黒澤映画なんかじゃない!と思ったらしい。

でも、太田は「あの偉大な黒澤が撮った映画だ、今の黒澤が前に行き過ぎていて、自分の感覚が古いだけだ。早く追いつかねばと強くと思った」とコメントしていた。

自分でも執筆やネタを考えたりする傍ら、映画や小説好きな実に太田らしいコメントだと思った。

よーは、音楽も小説も映画もおんなじなのである。

春樹が、自分より1歩も2歩も先をいっているのである。

あの春樹だよ。
羊をめぐる冒険』も『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』も『ねじまき鳥クロニクル』も書いた春樹である。
自分の感性を1にも2にも先へ進ませねば!!

そんなわけで、眠たい目をこすって東京奇譚集を読みます。
長い日記ですみませんでしたm(_ _)m